大阪急性期・総合医療センター心臓内科の臨床研修を振り返って

体験談

専攻医3年目 2年目を東大阪市立病院で研修

坂本先生
坂本大輔先生

私は、内科専門医制度が導入され、臨床医として4年目の1年間を他病院で勤めました。当院での研修カリキュラムでは専攻医1年目として循環器内科だけではなく、様々な診療科をローテートすることで幅広い症例に出会う機会も多く、大変よい経験になりました。循環器疾患に関しては他科をローテートしている時期であってもカテーテル検査やエコー検査などに参加する時間を設けて頂いているので十分な症例数を経験することが出来ました。

また他施設に移ることにより、自分に必要とされる業務が異なること、患者さんの疾患に対する考え方や診療の進め方が全く異なることを実感し、また様々なキャリアを経た先輩医師の考え方、医師としての在り方も学ぶことができました。病院のシステムが異なったり、人間関係も一からで戸惑う面も多々ありましたが、貴重な実りある1年になったと考えています。

 

弁膜症専攻

香山先生
香山京美先生

ホームページをご覧くださって有り難うございます。

レジデントの三年間は満遍なく全ての分野を経験できますが、私はその中でも弁膜症の分野に興味を持ちはじめたところで、日々勉強をさせていただいております。

当科ではSHD治療としてTAVIやMitraClipを行なっており、自分が緊急入院で受け持った患者さんが、これらのカテーテル治療によって病状が好転してゆくことが多々あり、非常に良い経験となっています。重症度決定や、その原因を決める重要なツールがエコーであり、時には経食道エコーや運動負荷エコー、ドブタミン負荷エコーなども使いながら、治療適応などを判断しており、その症例数としてはレジデントが経験するに充分数あると思いました。弁膜症やエコーにそこまで興味のない先生でも、今後の心不全診療には不可欠な分野だと思いますので、非常に良い経験になると思います。是非一緒にがんばりましょう!

 

 

不整脈治療専攻

川平先生
川平正継先生

私は後期研修医3年目になり少しずつ手技面でも経験を積むことが出来、自分自身で治療を完遂できることを目標に日々精進しています。私自身はカテーテル治療に興味を持っており、PCIPVIといったアブレーションに関しても少しずつではありますがメインオペレーターとして勉強をさせていただいています。当科ではアブレーションの件数も年次的に増加しており、レジデントでも多くの症例を担当することが出来ます。具体的には1年目にEPSに関して勉強を行いながら上級医と手技を担当します。2年目ごろから実際に左房のmappingやカテーテルの操作を行い、CTIなどのアブレーションをするようになりました。3年目からは実際に心房細動に対するアブレーションを上級医指導の下、行うことで日々トレーニングを行っています。週に1回は必ずアブレーションするようにして頂いており、3年目後半の現在はメインオペレーターとしてPVIを少しずつではありますが、完遂できるようになってきました。このようにレジデントでもカテーテル治療に積極的に参加できる環境であり、非常に働き甲斐のある環境だと考えています。

 

卒後7年目 初期研修から病棟スタッフに EVT専攻

中村先生
中村淳先生

卒後7年目の中村 淳です。初期研修医から当院で研修を行っており、循環器内科としても5年目となりました。当院ではCCUの病床数が6床あるため、軽症から重症まで様々な患者様が入院されてきます。特に心不全や心筋梗塞といった救急症例も豊富であり、3次救急とも連携を行っているため院外の心肺停止症例や複雑な病態の患者様も搬送されてきます。また心臓血管センターとして心臓外科との連携しているため緊急での大動脈解離や開心術にも対応して頂いており、合同で診療を行うことも多数あります。後期研修医では救急当番や当直の際にfirst touchを行うことになっており、自身にて診察や検査を進めていくことで診断を行ってきました。そのような症例を数多く経験することが出来、そのまま入院主治医を担当するので退院までの治療を上級医と共に行い様々な知識を得ることができました。カテーテルに関しても十分な件数があり、一般的な手技を勉強することに関して全く不足は感じませんでした。

当科では後期研修3年目から外来診療が始まります。病棟管理や幅広い循環器の知識を得てから外来診療が始まるため、多岐に渡る循環器疾患に対応できるようになりました。また後期研修3年目の後半ごろよりsub specialtyに関しても考え始めていました。後期研修医では症例に偏ることなく勉強をしていますが、もちろん自身が興味をもっている分野に関してはより深く関わることが可能となっており、私自身は末梢血管に興味を持ち始めることになりました。末梢血管に関しても十分な症例数があり、現在は日々下肢の治療に関して日々精進をしています。

当科では病院見学も積極的に来て頂いていますので、まずは私たちの普段の診療や雰囲気を感じ取ってください。そして是非一緒に循環器診療を行いましょう。