洞不全症候群とは

洞不全症候群とは

洞不全症候群とは、心臓の電気信号を発生する洞結節に機能低下が生じることにより徐脈となり、脳の血流低下を起因とする症状(めまい、ふらつき、失神)が出現する病気であり、下記の3つに分類されます。

  • ➀洞停止:洞結節からの電気信号が一定時間停止することにより徐脈となります。
  • ➁洞房ブロック:洞結節から発生した電気信号が心房に伝わらないことにより徐脈となります。
  • ➂徐脈頻脈症候群:心房細動や心房粗動などの頻脈性不整脈が停止した直後、洞結節からの電気信号が出現せず、徐脈となります。

検査

病歴や詳細な問診で洞不全症候群が疑われる場合には、徐脈時の心電図を記録するため、12誘導心電図やHolter心電図を実施します。徐脈になることが頻回であれば、これらの検査で診断がつくことがありますが、数週間に1度程度あるいは数か月に1度程度の徐脈発作であった場合には、これらの検査で徐脈を見つけることが困難です。必要に応じて、電気生理学的検査や植え込み型ループレコーダーの植え込みを行います。

治療

原因となっている薬剤や、電解質異常、甲状腺機能障害などがあればそれらの是正を行い、それでも症状が改善しない場合はペースメーカの植え込みを行うことがあります。

文責 川崎